「トレカの3〜5割はデジタルに置き換わる」CryptoGames小澤孝太が、トレカRWAに賭ける理由

鑑定済みのトレーディングカードを、NFTとしてブロックチェーン上で売買する。

現物は倉庫に預けたまま、欲しくなったらいつでも手元に取り寄せられる。

「トレカRWA」と呼ばれるこの仕組みは、アメリカを中心にすでに大きな市場を形成しつつあります。

一方の日本では、まだほとんど広がっていません。

その日本で、2年前からトレカRWAに張り続けているのがCryptoGames株式会社です。

代表の小澤孝太さんは、サイバーエージェントでゲーム事業を立ち上げたのち、2018年に同社を創業。

ブロックチェーンゲーム「クリプトスペルズ」を経て、いまは会社の8割をトレカ事業が占めるといいます。

なぜ、この領域に賭けたのか。

売れなかった2年間で何を学び、日本市場をどう見ているのか。

じっくり聞きました。

サイバーエージェントからブロックチェーンへ|2018年創業の原点

まずは、小澤さんの経歴からうかがいました。

発言に出てくるwoorthは、秋葉原のトレカ専門店「ローリエ本舗」を運営するWeb3企業です。

代表の中野泰輔さんにも、以前インタビューしています

小澤 孝太

CryptoGamesの小澤と申します。もともとサイバーエージェントで、ゲーム系の新規事業を中心にやっていました。2018年にブロックチェーン・仮想通貨が出てきたタイミングで起業したという背景です。だから、woorthの中野くんたちと同じで、Web3・ブロックチェーンをやっていた人間なんです。

同社は2019年、ブロックチェーンカードゲーム「クリプトスペルズ」をリリース。

2週間のクラウドセールで900ETHを売り上げます。

国内のブロックチェーンゲームのクラウドセールとしては、当時の最高額でした。

ブロックチェーンゲームに取り組み続けてきた会社が、トレカ事業に参入したのは2年前のことです。

小澤 孝太

ブロックチェーンゲームをずっとやっていたんですが、2年前からトレカ事業にも参入しました。Web3業界のなかで、トレカをNFTにしてガチャ形式で販売するという領域が伸びてきていて。アメリカのCourtyardとか、いまだとSolana系のCollector Cryptとか、そのあたりのボリュームがかなり増えてきているんです。

なぜ「トレカ×RWA」だったのか|海外の取引額は日本のオリパ市場を超えた

参入の判断材料になったのは、海外市場の伸びでした。

小澤 孝太

いま流通額でいうと、月に100億円は超えているような状況です。日本のオリパ市場以上の市場規模になってきたので、これは上がっていきそうだなという見立てのもと、2年くらい前に参入しました。

トークン化されたトレカの市場は、実際に数字として立ち上がっています。

Solanaの公式ブログによれば、Collector Cryptがトークン化したカードは13万枚を超えます。

累計の取引額は16億ドルに達しました。

2026年7月には、Solana系のDEX「Jupiter」がガチャ機能のベータ提供を開始。

DEXは、取引所を通さず利用者同士で交換する仕組みです。

5日間で900万ドルが動いています。

小澤さんは、この流れを金や不動産がたどった歴史の延長線上に置いていました。

小澤 孝太

もともと株券や金って、現物をやりとりしていましたよね。それを証券保管の仕組みに預けて、現物を動かさずに売買できるようになった。トレカも同じで、現物を持たずに売買するという流れは、必然的に来ると思っています。もちろんトレカは一枚一枚コンディションが違うので、現物が完全になくなることはないと思うんですけど、3割から5割くらいは置き換わると考えて、この事業に参入しました。

もうひとつの読みは、お金の行き先です。

小澤 孝太

コロナ以降、株・不動産・ビットコインという流れがありました。次の資産の向き先としてトレカがあると思っていて。そもそもマネタリーベースで見ると、コロナ以降に日本円の量は6倍くらいになっている。ビットコインの価値が6倍になったんじゃなくて、日本円の価値が6分の1になったという見方もできる。その資金が、今後トレカに向かうと思ったんです。

資金がどれだけトレカに流れたかを示す統計はありません。

ただ周辺では、海外でトレカを裏付けにしたETF的な商品も登場しはじめました。

小澤 孝太

最近はいろんな投資家が買い始めたり、海外でトレカのETFが出てきたり。特にクリプト周りで出てきていて、NFTにして売るという流れも起きている。想定通りになったなという感覚はあります。

そもそもRWAとは何か|実物資産をトークン化して、デジタルだけで完結させる

インタビューでは、読者向けにRWAという言葉そのものも説明してもらいました。

小澤 孝太

RWA=リアルワールドアセットは、不動産や債券、金のように現物として存在する資産をトークン化することです。ブロックチェーン上でデジタル化して、デジタル上だけで完結して売買しましょう、というのがRWAと言われるものになります。

トレカ以外の事例も挙げてもらいました。

小澤 孝太

不動産をNFT化して販売する事例もありますし、広い意味では会員権のようなものもRWAに入ってくると思います。あとはSBIグループが株式のトークン化をシンガポール法人でやるというリリースを出していたり。日本企業も少しずつ取り組むところが増えてきているかなと思っています。

メリットは、取引のハードルが一気に下がることです。

小澤 孝太

これまで実際に証券会社まで持っていかないといけなかったものが、ブロックチェーン上で24時間、しかも世界中の人と取引できる。そこが大きいですね。

なぜ金でも不動産でもなく「トレカ」なのか|ベンチャーが入れる数少ない隙間

RWAの対象は不動産でも金でも株式でもよかったはずです。

なぜトレカだったのかを聞くと、答えはふたつありました。

ひとつは、単純に得意な領域だったこと。

小澤 孝太

ざっくり言うと得意な領域だったからです。もともとブロックチェーンゲームを作っていたときもカードゲームでしたし、私自身ポケカもやっていた。カードゲームのバックグラウンドがまずあります。もともとNFTでカードを発行して、それでゲームを作っていたんですけど、NFTバブルの崩壊とともにうまくいかなくなって。やっぱり実物の資産があるものが強いよね、という結論に達して、トレカのNFTを発行し始めたという形です。

もうひとつは、規制の壁でした。

小澤 孝太

金や不動産、株式を証券化するのは、いろんな規制があって日本だとやりづらいんです。なかなかベンチャー企業が参入できない領域なので。一方でNFTという領域は、ベンチャーでも参入できる。NFT自体も伸びているし、もともとトレカも好きだったので、トレカを選んだという形になっています。

裏を返せば、大企業がトレカに参入しづらい理由も同じ構造にあります。

取材中、編集部が「10億円を調達して、10億円ぶんのトレカを買う会社をやりたかった」と話しました。

返ってきたのは、参入障壁の正体でした。

小澤 孝太

まず10億円のお金を引っ張ってこられないというのがありますし、トレカへの理解であったり、ポケモン社の動向に依存しているという説明のしづらさもある。だからお金が集まらない。大企業・大資本が参入しづらいというのは、逆に言うとベンチャーや個人にとってはチャンスかなと思っています。

日本でRWAが普及しない理由|「Web2オリパが強すぎる」

では、なぜ日本ではトレカRWAが広がらないのか。

小澤さんの分析は、身も蓋もないほど明快でした。

小澤 孝太

肌感としては、NFTや仮想通貨自体もそうなんですが、日本は金融リテラシーの面で世界と差があると思っています。NFTも流通しなかったし、ステーブルコインもやっと使われ始めたくらい。それに対してアメリカの市場では、いまはWeb3のブロックチェーンオリパが主流なんです。

小澤さんは取材中、ブロックチェーンを使わない従来型のオリパを「Web2オリパ」と呼んでいました。

いま国内で主流の、ポイントで還元するタイプのオンラインオリパを指します。

この言葉が、日本市場の構造を言い当てています。

小澤 孝太

アメリカでは、いわゆる普通のオリパがあまりなかったので、一気にWeb3が流行った。逆に日本は、Web2オリパが強すぎるんです。広告出稿の金額も大きいし、ユーザー体験としても優れている。市場がだいぶ成熟しているがゆえに、なかなかイノベーションが起きづらいのかなと思っています。

海外のオリパが「パッと開けるだけ」(後述)なのに対し、日本は演出に時間をかけて当たりを見せる設計が定着しています。

その完成度の高さが、そのまま新しい形式への切り替えを止めています。

RWAが日本で立ち上がりにくい理由のひとつは、規制でも技術でもなく、既存サービスの強さでした。

ブロックチェーンだからできること①|「誰が何を当てたか」が全員に見える

一方で、ブロックチェーンを使うからこそ実現できることもあります。

そのひとつが、抽選の透明性です。

小澤 孝太

オンチェーンであれば、誰でもいつでも、誰が何を当てたかを閲覧できるので、透明性はより高いのかなと思っています。TCG STORE自体は「ブロックチェーンオリパ」と打ち出していて、確率がオンチェーン上で計算されているという形でやっています。

同じNFTでも、どこまでオンチェーンにするかはサービスごとに違うといいます。

小澤 孝太

メルカリNFTのほうはオフチェーンで、実態としてはあまりブロックチェーンは関係なく、すべてサーバーで計算しています。どこまでオンチェーン化して透明性を高めるかは、各サービスのポリシー次第なんです。ただ、NFTやブロックチェーンを使うことで、より透明性を高めることはできると思っています。

オリパの当選確率や排出履歴をどう示すかは、日本の業界でも近年ずっと論点になってきました。

履歴の公開が進んだいまも、その根拠はあくまで運営側の自己申告です。

抽選ロジックそのものを、外部から検証できる状態にする。

運営の自己申告に頼らないこの性質は、既存のオリパにはないものです。

売れなかった2年間|自社プラットフォーム、メルカリNFT、そして「NFTと言わない」くじ

もっとも、事業がはじめから順調だったわけではありません。

TCG STOREの立ち上げから現在までの経緯を、小澤さんは正直に語ってくれました。

小澤 孝太

まず自社でRWAのNFTを販売するプラットフォームを立ち上げたんですが、そもそも仮想通貨を持っている人が少ないので、まず売れず。そこからオリパを始めて、自社の在庫を単品ではなくオリパ形式にして、少しずつ売り始めたというところです。

次に選んだのが、外部プラットフォームへの出品でした。

小澤 孝太

去年の3月から、メルカリさんのプラットフォーム上、メルカリNFTで出品を始めさせていただきました。それも全然売れなくて。やっぱりユーザーからするとNFTはよく分からないし、日本人は現物を手元に置いておきたいという文化があるので。

RWAの本来のメリットである「預けたままにできる」は、日本では需要につながりませんでした。

小澤 孝太

倉庫で保管したいというニーズが、あまりないんです。子どもがいて心配とか、ペットがいて心配とか、火災が心配とか、本当に特定のニーズしかなくて。RWA自体がプロダクトとして成立しきっていなかったのかな、という印象があります。

転機になったのが、NFTという言葉を前面に出すのをやめたことでした。

小澤 孝太

その後にメルカリさんとやった「メルカリくじ」が跳ねました。これはもうNFTとも言わずに、実際にポケカをくじ形式で買えて、いつでも発送してもらえるし、メルカリ上で販売もできますという形でスタートしたんです。3ヶ月目くらいで億くらいの売上になって、メルカリのマス層にかなり刺さったサービスになったかなと思っています。

ここには、RWAに限らずあらゆる新技術に共通する教訓があります。

ユーザーが買うのは「NFT」ではなく「ポケカが当たるくじ」でした。

技術の名前を外し、既存の購買体験の形に寄せたときにはじめて、数字が動いています。

メルカリくじにあたっては、数千万円から億単位の現物在庫を先に確保したといいます。

小澤 孝太

日本のオリパって無在庫が多いと思うんですけど、メルカリさんは上場企業なので「せめて在庫を持ってやってくれ」という話で。まず数千万から億くらいの在庫を買ったというところから始まりました。いまも毎月、億弱くらいはコンスタントに買っています。

ブロックチェーンだからできること②|担保、空売り、そして20億円のカードの分割所有

小澤さんがトレカRWAに可能性を感じる最大の理由は、透明性ではありません。

「金融としてできることが増える」点にあります。

小澤 孝太

リアルなトレカと比べてできることでいうと、金融的なことができるのはすごく可能性を感じています。たとえば最近はNFTを担保にしてお金を借りるプロトコルもある。トレカは売りたくないけどお金は借りたいというニーズに応えられます。

ここでいうプロトコルは、ブロックチェーン上で貸し借りを自動処理する仕組みのことです。

もうひとつが、「売りから入れる」ことです。

小澤 孝太

証券化すると売りから入れるんです。トレカのように数が限られているものは、もともと買いからしか入れなかった。売りから入れるようになることで、より市場規模が広がるし、資金も入ってきやすくなる。そこに可能性を感じています。

さらに大きいのが、高額カードの分割所有でした。

小澤 孝太

ローガン・ポールが20億円のポケカを買ったときにも、もともと検討されていたことなんですけど、あれを1万分割して、所有権を分けて売るみたいなこともできる。20億円のカードをみんなで所有する、ということですね。リアルなトレカよりもできることは広がると思っています。

現物のトレカで高額カードを買えるのは、ごく一部の人だけ。

一枚を細かく分割して持てるようになれば、投資対象としての裾野は一気に広がります。

海外でトークン化トレカの取引額が伸びている理由は、この「金融商品としての使い勝手」にあるのでしょう。

収益の実態|暗号資産の運用でキャッシュエンジンを作り、現物のカードを買う

意外だったのは、会社の収益構造でした。

RWA事業そのものではなく、これまで蓄積した暗号資産の運用が、いまの収益の柱だといいます。

小澤 孝太

会社の収益自体は、これまで稼いだ仮想通貨を運用しているところが一番大きいんです。日本の銀行に円で入れていても年利1%もつかないと思うんですけど、仮想通貨のレンディングであれば、安全なところでも年利十数%。もう少しリスクを取れば、それ以上出ることもあります。その運用でキャッシュエンジンを作って、それで現物のトレカを買っているという感じです。

レンディングは、保有する暗号資産を貸し出して利息を受け取る運用です。

同時に、店舗やライブコマースといった「Web3ではない事業」の売上も伸びています。

小澤 孝太

むしろ、店やTikTokのほうが売上があるんです。店は大きいですね。5月から5,000万円くらいいっていました。TikTokもかなり好調で、もともとは開封の配信だったんですけど、6月からオリパがメインになりました。

ここでいう「店」は、woorthの中野泰輔さんが手がける秋葉原「ローリエ本舗」の2号店です。

小澤さんはこの店舗を共同経営しており、週1回ほど店頭にも立っているといいます。

小澤 孝太

クリプトゲームス本体は、8割くらいはもうトレカが占めています。逆に、受託開発など別のことをやっていた部隊は、すでに子会社として切り分けています。

会社そのものの形も、ブロックチェーン的な発想で設計されているそうです。

小澤 孝太

弊社自体は、ブロックチェーンと同じような自律的で非中央集権的な分散組織を目指していて。新しい事業を立ち上げては任せて子会社化して、株を持たせて頑張ってもらう。そうやっていろんな会社を立ち上げたり、逆に買ったりしています。

海外では自社で戦わない|ユーザーを持つ相手と組む

海外市場については、小澤さんはあっさりと「自社では厳しい」と認めました。

小澤 孝太

海外のマーケットはあまりうまくいっていなくて、正直に言うと使われていないですね。自社で海外マーケットを取るのは厳しいなと思って、海外のメインどころと組むようにしています。広告勝負はしたくないので、自社のサービスを伸ばすというより、そもそもユーザーを持っているところと組んでやっていく戦略です。

代表例が、Solanaの大手ミームコイン「BONK」によるTCGガチャ「BONKUJI」です。

ミームコインとは、ネット上の話題やコミュニティを起点に価格がつく暗号資産のこと。

CryptoGamesはここに機能と在庫を提供する立場で参加しています。

国内でも同じ形の座組みが動き出しています。

2026年8月には、マーケットプレイス「HashPort Market」でもオリパ販売が始まりました。

運営するのは株式会社HashPortです。

扱うのは、TCG STOREと連携したPSA鑑定済みのポケモンカードです。

購入も売却も、円建てステーブルコイン「JPYC」で完結します。

小澤 孝太

このマーケットプレイスで買うので、JPYCで引いて、当たったらJPYCに戻せるというのを実現できています。海外のUSDCで買ってUSDCで売るのと同じスキームですね。

なお、海外のオリパは日本のものと設計が大きく違うといいます。

小澤 孝太

向こうはポイントではなく、USDCで回してUSDCで返ってくるんです。実質的にオンラインカジノに近い状態になっているので、ギャンブルとしてやっている人が多いと思います。演出も、日本のようなガチャガチャしたものはなくて、パッと開けるだけ。海外の人はそういう演出をあまり好まないというか、もう少しシンプルなんですよね。

同じ「オリパ」という言葉でも、日本とアメリカでは中身も文化もまったく違います。

国内で通用している演出やポイント設計は、そのまま持ち込んでも通じません。

小澤さんは自社サービスで海外を取りにいかず、現地でユーザーを抱えるプレイヤーと組む道を選びました。

この差を、実際に確かめたうえでの判断です。

「持っていることを証明できる」という価値

取材のなかでとくに印象的だったのが、NFTだからこそ生まれるコレクションの見せ方についての話でした。

小澤 孝太

Collector Cryptのなかでは、誰が何を持っているかが分かるんです。自分のウォレットアドレスに紐づいているので。たとえばスティーヴ・アオキのコレクションも見られます。家にあるだけだと、本当に持っているのか分からないですよね。SNSで見せびらかすことはできますけど、常にブロックチェーン上で「本当にその人の持ち物だ」と証明されたうえで見せられる場所は、NFTならではかもしれません。

現物のカードは、売ってしまえばそれまでです。

第三者から見て、いまも持っているかどうかは分かりません。

小澤 孝太

売った瞬間、たとえばスニーカーダンクなどには「過去にこれを買って、いまあなたはこれを持っていますよね」というものが出ますし、PSA上にも出るんですけど、本当にそれが移転したかは分からないんです。そこの証明は難しいのかなと思います。

一方、現物を手元に置いたまま所有をデジタル上で証明したいというニーズには、まだ応えられていないそうです。

小澤 孝太

そこは叶えられていないですね。

現物を預けるのが前提である以上、コレクターの「手元に置く喜び」とは両立しません。

既存サービスの強さと並んで、これがトレカRWAの日本での伸び悩みを説明しています。

これからの1〜3年|「日本のトレカRWA発行量No.1」を守り切る

今後の展開を聞くと、返ってきたのは拡大よりも「守り」の言葉でした。

小澤 孝太

日本の先駆者として引き続きシェアを取って、日本のなかで圧倒的ナンバーワンになるという状態は、引き続き保ちたいと思っています。指標としては、トレカRWAの発行量で日本ナンバーワンという状態をキープしたいです。

もうひとつが、名の通った企業との提携を積み上げることです。

小澤 孝太

できればやりたいのは、大手の暗号資産取引所と組んだガチャのようなものですね。いろんな有名なところと提携できている状態を目指しています。これからまた発表するところも、少し大きいところで1つあります。

一方で、いますぐ広告費を投下して市場を取りにいく気はないといいます。

小澤 孝太

RWAに全力で広告費を投下して市場を取りにいくということは、もちろんしていません。そもそも市場がないので。逆に、その市場が来るまで耐えられるような周辺事業も含めて、耐えられる状態を作っているのと、海外向けのサービスもいろいろやっているという感じです。

この「耐える」という発想には、はっきりとした成功体験の裏付けがあります。

小澤 孝太

ブロックチェーンや仮想通貨のときと一緒だなと思っています。もともとイーサリアムを1万円のときから持っていて、NFTバブルが来たら一気に40倍、50倍まで上がった。ずっと事業をやって先行者優位を取っていると、市場が来たときに一気に規模を拡大できるという経験があるんです。

日本市場がどこまで動くかについては、慎重な見立てでした。

小澤 孝太

結論は分からないんですけど、少しずつは浸透していくかなと思っています。Xを見ていても、海外のCollector CryptなどでNFTを持っている日本人は増えてきましたし。アメリカが50%だとしたら、日本は10%、20%くらいまでは少しずつ増えていくかなという感覚はあります。

一緒に伸ばす人を探している|「覚悟があれば何でもできる」

最後に、告知をうかがいました。

小澤 孝太

事業自体は多角的にかなり拡大していて、いま人材が足りていないんです。もしトレカRWAを一緒に伸ばしていきたい人がいたら、ぜひご連絡ください。

求める人物像はシンプルでした。

小澤 孝太

若くて、やる気があったら一番うれしいです。覚悟があれば何でもできると思っているので。投資もしますし、そういう人を採用していきたいと思っています。

出資も現在進行形で続けています。

CryptoGamesはCVC「CG Ventures」を持ちます。

投資先はWeb3とトレカ領域の若いスタートアップで、公表ベースでは2025年5月時点で17社。

取材時点では約20社まで増えているといいます。

小澤 孝太

いま20社くらいに出資しています。woorthの中野くんのところもそうですし、良いところがあれば、これからも関係次第という感じですね。

トレカをNFTにする。

言葉にすれば単純ですが、そこには技術で動かしにくい壁がありました。

小澤さんはその壁を無理に壊そうとしません。

店舗やライブコマースという現物の商売で足場を作りながら、市場が来る日を待っています。

イーサリアムを1万円のときから持ち続けた人の時間感覚が、そのまま事業の設計に表れているようでした。

CryptoGames株式会社について

小澤さんが代表を務めるCryptoGames株式会社は、2018年4月創業。ブロックチェーンカードゲーム「クリプトスペルズ」の運営と、ブロックチェーンゲームの開発支援を手がけます。加えて、鑑定済みトレカをNFT化して売買できるトレカRWAサービス「TCG STORE」を展開。メルカリNFT、HashPort Market、海外のBONKUJIにも機能と在庫を提供。CVC「CG Ventures」を通じたWeb3・トレカ領域への出資も継続中。トレカRWAを一緒に伸ばすメンバーも募集しています。

CryptoGames株式会社の公式サイトを見る

※ 本記事は2026年9月時点の取材内容をもとに作成しています。売上・取引額など数値の一部は取材時の口頭による説明にもとづくものです。